バルコニー隔て板の役割と壊し方
突然ですが、これの蹴り方知ってますでしょうか?
![](https://genjiarchi-aomori.com/wp-content/uploads/2021/06/IMG_4126-768x1024.jpg)
マンションであれば大体設置されているこれ、
見たこともある方も多いのではないでしょうか?
こちら、「バルコニー隔て板」というもので、主な役割としては、
・非常時に2方向の避難を確保するため
・平常時に隣戸とのプライバシーを守るため
と2つの役割があります。
消防法で基準が定められており、高さは80cm以上となっていますが、
プライバシー確保の目的の方が高いため、80cmよりも高い板であることがほとんどです。
人生の中で、これを蹴って、避難するという機会はないことを願うばかりですが、
いざ、非常時にこの隔て板の壊し方がわからないと、
火事場の馬鹿力を使わない限り逃げ遅れてしまいますよね。
しかしこの隔て板は、台風の風でも壊れない頑丈さも持っており、
実際に蹴って壊せるのかと聞かれるとちょっと不安なものです。
蹴る際は、靴を履くという安全性を確保した上で行うというのが大前提ですが、
普通に前から蹴るのよりも、「後ろ蹴り」が有効なようです。
前から蹴っても壊せる方は壊せるでしょうが、力が入りにくく、
何度も蹴る必要があったりするので、特に女性には不安なこととなるのは
間違いありません。
![](https://genjiarchi-aomori.com/wp-content/uploads/2021/06/1のコピー.jpg)
非力な方でも、比較的力を出せるのが「後ろ蹴り」です。
ベランダの柵などにしっかりつかまり、
馬が後ろに蹴るイメージで蹴ると簡単に力がかかり、壊せるそうです。
理由としては、前から蹴るのと比べて「後ろ蹴り」は
・股関節の可動域が大きいので力が出やすい。
・板に背を向けることで恐怖心がやわらぎ、力を発揮しやすい。
バルコニー隔て板ではないですが、私も木板を壊す時、
前から蹴っても全然壊せなかったのですが、後ろ蹴りだと1発で壊せました。
女性の一人暮らしで、蹴るのが不安という方は、
あらかじめベランダにバット等を置いておくと火災や不審者対策でも有効かもしれませんね。
まとめ
いざ避難するとなった時は、パニックになっている可能性もありますので、
蹴り方として後ろ蹴りの方が良いことを、
隔て板自体にわかりやすいイラスト等で記載した方がいいですよね。
消防用の避難器具は、見たことはあるけど、使ったことがある。という人が少ないというか
ほとんどいないのではないでしょうか?
建築のプロである私たちも実際にどうやって使えばいいのかわからないものもあります。
使い方覚えた方がいいよな。とは思うのですが。。
建物を建てるためには「消防法」と「建築基準法」を守りながら計画を進める必要がありますが、
「消防法」は管轄の消防署でも解釈が異なる場合があるので、設計の際にはよく協議をしています。
2つの法律を守りながら安全な建物を計画していきたいと思っています。
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