一生に一度とも言われている「家」という大きな買い物をする時、誰と家を完成させますか?
カッコ良さ、見た目のデザインを重視した家がいいのか、
値段を重視してとにかく安い値段で建てる家なのか、
すぐに住めるように工期を短縮できる家としたいのか。
様々な考え方があることかと思います。
それぞれお客様一人一人のご要望に応えれるように、設計業界の中でも様々な選択肢があります。
ハウスメーカーや、工務店、建築家等がありますが、
それぞれにメリットデメリットがあるかと思いますのでご紹介していきます。
今日は「ハウスメーカー編」です。
ハウスメーカーのメリット
・土地探しから資金計画、アフターメンテナンスとサービスが充実している
ハウスメーカーとは、全国各地に広い営業網を持っている大手住宅建築会社です。
全国に支店を持っている大手から北東北等、北関東等エリアを決めて支店を持っている会社もあります。
部材の生産や自社独自の施工方法等、生産性を高めてのシステム化を図っています。
家づくり全般にわたるサービスの体制が整っているのが大きなメリットです。
・工期も短く、材料の品質が比較的安定している。
工期は短く、一般的には3〜4ヶ月となっています。
早いメーカーさんですと、2ヶ月で完成というところもあるようです。
また、ハウスメーカーは工場生産の比率が高いため、品質は安定しているといえます。
しかし、昨年からのコロナショックで中国の工場で生産しているトイレの便座や、
キッチンが入らず工期が遅れたり、
今年の4月頃からのウッドショック(木材の供給不足による高騰)で住宅業界が騒がれています。
価格高騰に繋がっており、今のご時世ですと常に安定というわけにはいかない現状です。
・住宅展示場で実際の住宅が見れる
お住まいの近くにある住宅展示場では、ハウスメーカーが何社か集まり、
実際の住宅を見学することが可能です。
それぞれのハウスメーカーの特徴や考え方を聞きながら、
モックアップ等もあり体験できますので展示場を周るだけでも
様々な知識を得ることができると思います。
ハウスメーカーのデメリット
・プランや材料の選択には一定の制約がある
ラフプラン等は営業マンがつくることが多く、
その後の詳細から設計担当者が加わることが多いようです。
ハウスメーカーで建てる家は基本的には規格化された工業製品の組み合わせとなるため、
プランに制約が出てきてしまうことはあります。壁が移動できない。柱の位置が動かせない。
等構造に関わる制約が多いように思います。
また、敷地の大きさ、形などの条件によっては建てられないこともありますし、
壁等の仕上げや、建具等はある程度決められた範囲から選ぶのが一般的です。
通常、決められた範囲外の要望はオプション工事となって追加費用を求められることになります。
・営業マンの能力、相性が重要となる
「この人に頼みたい!」と思える、安心できる営業さんに出会えるとラッキーですが、
そうでない場合は不安を抱えながら家づくりを進めていくことになると思います。
また、検討段階でのしつこい営業電話にもうんざりする方も多いかもしれません。
この営業さんだと不安だな。。
と思った場合は、担当を変えてもらいましょう。
・品質は協力会社の技術力で左右されることもある。
施工に関しては地元の協力工務店等が担当するケースも多いため、
工事をチェックする体制が整っていることが望まれます。
第三者的な立ち位置で現場を監理してくれる人がいないので、会社自体のチェック体制次第となります。
また施工を担当してくれている現場監督は、抱える物件数が非常に多いこともあります。
私のハウスメーカーの友人は1日に10何件と現場を回ったと言っていました。
移動時間も考えると1つの現場に滞在できる時間も限られてくるのではないでしょうか。
見落としや、施工ミスをなくすための工事監理です。
しっかりとしたチェック体制が整っているハウスメーカーさんを探さないといけません。
まとめ
大手ハウスメーカーは「安心」というのが最大のメリットかと思います。
以前、私の師匠が言っていて面白いと思った言葉に、
「地方の人たちが大手ハウスメーカーから住宅を買ってもお金は首都圏にいくだけ。
地域でお金が循環しないから地方は元気にならない」
ということを言っていました。
みなさんはどう考えますか?
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